[MWO] Incursion Mode (インカージョンモード)


今月のパッチで実装された新しいゲームモード、Incursion について。

実装までの経緯

当初は New Assault Mode と呼称されており、現在の Assault を発展、拡張して新しいゲームモードにリプレイスされる予定でした。その当時発表されていた概要は、攻撃側と防御側に別れた非対称ルール破壊可能な防壁、防御側をサポートするタワーやタレットが用意されるとされていました。

正式に Incursion(侵略) Mode と名称が変更され、PTS が実施されたのが3月のこと。この時点でルールが大幅に変更されており、非対称ルールではなく両チームに守るべき基地やその他施設が存在するという現状とほぼ同じ状態となっていました。

この PTS、結局プレイヤーが集まらず満足にテストが出来ないまま早々に閉鎖され、各種施設の耐久値などの調整を行い、4月18日のパッチで正式実装となりました。ちなみに、リプレイスされるはずだった Assault Mode は今も残されています。

基本ルール

勝利条件:

・敵基地の破壊、もしくは敵メックを全て破壊した後、基地のヘルス量での優位性を得る。
・時間切れの場合は基地のヘルス量により判定。

Incursion

基地防衛用の三種類のタワーを起動する為にはマップ中央に配置された3つの Power Point から Fuel Cell を回収し、各タワーへ運搬する必要があります。

Incursion の現状と問題点

Incursion
http://i.imgur.com/GehEWXy.png

面白いスクリーンショットが上がっていたので拝借。

結局のところ、いつもどおりの場所でいつもどおりに戦って、敵が全滅してからテクテク基地まで歩いて MFB をワンパンして終了、という流れが状態化しています。ゲームが終了するまでに一手間増えた Assault Mode でしかありません。

問題点を挙げるとキリがないわけですが致命的なところを。

1. Fuel Cell の回収が勝敗に直結しない

PGI の意図としてはオブジェクティブを巡る攻防を繰り広げて欲しいようなのですが、燃料を回収して起動するタワーの効果が限定的で、ゲームの勝敗にほぼ無関係であるため、リスクを背負って燃料を取りに行く意味が非常に薄くなっています。

2. 再出撃(リスポン)不可ルールとの相性が悪い

死んだら即終了となりゲームから排除されるルールがかなり脚を引っ張っているという印象です。

例えば、開幕直後、ライトメックで燃料を取りに行く場合でも、この記事の先頭に上げている動画のように Streak 持ちのライトハンターが待ち構えている可能性もあり、最悪の場合即死、逃げ帰れたとしてもその後の戦闘に支障をきたす程度の大ダメージを被る可能性が高く非常にリスキーです。

また、ゲーム全体の流れを見ても、ひと度敵メックを(ほぼ)全て破壊してしまえば基地攻撃への障害は無くなるも同然 ≒ 勝利となるわけであって、チマチマ燃料を回収したり、前線を迂回して基地へ奇襲を掛けたりと策を弄するよりも、正面で戦って敵メックを一機でも減らす方がよっぽど合理的です。

3. 対戦人数とマップの広さ

マップにもよりますが、敵が12人も居ると前線を迂回して基地を奇襲するというのが難しかったりします。ECM で隠匿したライトメックが2機か3機くらいであれば隙きを突いて潜り込めるかもしれませんが、その後、前線での勝負が決する前に or 敵の救援が戻ってくる前に基地を破壊することが出来るのかどうかは疑問です。

そもそも、そのような高度な連携が取れるライトランスを構成するなんてソロキューではほぼ無理です。グループキューであっても、ゲームモードは出撃するまで分からないわけで、遊べるかどうか分からない Incursion の為にライトランスを構成するというのも考えづらいです。

誰がためのゲームモードか

本当にオブジェクティブ重視のゲームモードにしたいのであれば、それを巡って戦う必要性を提供しなければならないわけですが、現状の Incursion にはありません。PGI は変に複雑で込み入ったゲームモードを作る前に、伝統的な Capture the Flag (CTF) のようにシンプルなものから手をつけるべきなのではないでしょうか。

もっとも、それをプレイヤーが望んでいるかどうかはまた別の話。恐らくソラリス形式の新モードの方が喜ばれるとは思いますけどね。

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